どうしようもなく不安な時、やはり人間は一人だと実感する。体の隅々、生活の隅々にまで不安が行き渡ってしまって、逃げ出したいような、ずっと同じ場所でじっとしていたいような哀しくそわそわした気持ちは、どんなに言葉を尽くしてそれを説明しても、他人とは共有しえない。
暗い部屋でそう考えながらひっそりと体を横たえると、コロナ禍の暮らしを思い出す。
私は一人で家にいるのが得意なほうだが、時々不安に苛まれると、ベッドの中の体が強張ってしまって、眠ることも動き回ることもできなかった。そうなったら、私は部屋の明かりを消して目を閉じて、静かに深呼吸をしながら「孤独は私の友だち」だと頭の中でつぶやく。
孤独が、孤独こそが永遠に私といてくれる。
孤独は静かな部屋そのもののような黒い大きな人影をしていて、冷えた私を覆うようにふんわりと抱きしめてくれる。すると私は暗闇に馴染み、やっと四肢の力を抜いて、少しだけ気を休めることができるのだ。
2026/05/09(土) 20:18 Comment(0) permalink